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Life is Peacefull vol.9

共に働くメンバーの「価値観」や「多様性」を尊重し、理解し合う、認め合う会社でありたい。
そのために、仕事での関わりだけでなく、一人一人が大切にしているプライベートの暮らし、
「モノ」「コト」「ジカン」についてもお互いにシェアしていこう。
そんな想いではじまったプロジェクト『Life is Peacefull』
vol.9は、頼れるベテランデザイナー&キャンプマスター三上の自然溢れる暮らしを聞きました。
(文章:大類瑞穂 / 写真:三上亮 / 編集:藤田佐知子)

興味の赴くままに、手に職をつける

幼い頃から活発な性格だったという三上さん。
小学校から高校まではサッカーに打ち込み、埼玉県秩父市の恵まれた自然の中で少年期を過ごしました。
工業高校の機械科に進学しますが、当時東京に出ていたお姉さん行きつけの美容室に通ったことをきっかけに、
美容室のスタッフと仲良くなり、次第に美容師という職業に興味を持つようになりました。

「もともと手に職をつけたいという意識はあったので、興味のある美容師をやろうと専門学校へ行き、美容師になりました。
初めの頃は練習やカットモデル探しでほとんど休みがなく大変でしたが、職場の人たちはいい人が多いし、毎日充実していました。」

ところが、美容師3年目の頃に発症したヘルニアが原因で美容師を辞めることになります。
その後、テレビ朝日の美術スタッフを経験し、短期の専門学校でグラフィックデザインを学んだ後にデザイナーへと転職。
現在はWEBデザインをメインに仕事をする、ベテランデザイナーです。

空の広い街で自然を感じる

「田舎っぽい空の広いところに住みたいと思い、今の場所に住んでいます。
都会だと空って狭いでしょ?建物が高いから。
ちゃんと自然を感じたいので、まず空が広いところ、それから会社から近いところを探したら今の場所になりました。」

そう語る三上さんの言葉通り、空の広いその街は緑が多く、車を少し走らせると森のような散歩道が広がるエリアもあります。
豊かな自然だけではなく、生活する上で必要なスーパーや大型の商業施設も充実。
高速道路にすぐに乗ることができ、三上さんの実家のある秩父へのアクセスが良いことや、パートナーの実家が沿線上にあること、
更には家賃相場も比較的安いことなど、三上さんにとって、総合的に便利で暮らしやすい条件が揃っています。
この街に引っ越してきて4年ほど経ちますが、しばらくは住み続ける予定だそうです。

森のような散歩道。

緑の多い環境。

植物に囲まれた明るいダイニング

自然が大好きな三上さんは、家の中にもたくさんの植物をとり入れて生活しています。
三上家のダイニングには、上から垂らしたポトスや、多肉植物、ドライフラワーなど、様々な植物が大集合。
テーブルの上に季節の花を飾ることで、部屋全体がより明るい印象になります。

「金のなる木って知ってる?実家からもらってきたときは、葉っぱが6枚くらいしかついていなくて小さかったんですよ。
それが、ベランダに置いて水をあげて鉢を大きくしたら、ぐんぐん成長しちゃって。本当に木になっちゃいました。
葉っぱをちぎって、葉っぱだけさしておくと、またこういうふうに木みたいになるんだよ。強いからさ、こいつ。」

まるで、手塩にかけて育てた後輩の話をするかのような口調で、金のなる木について紹介してくれる三上さんからは、植物への愛が感じられます。

金のなる木。実物は木のように大きい。

ダイニングにはたくさんの植物。

有意義な在宅時間を過ごすための試み

立派な観葉植物もあり、ナチュラルなテイストで統一感のあるワークスペースは、デザイン事務所のようです。
2台並んだデスクはそれぞれ、フリーランスとして在宅で仕事をしているパートナーと、三上さんのものです。

「窓側の方が寒いから奥を自分のデスクとしている」という心遣いからは、三上さんの優しさが垣間見えました。
リモートワークをする機会が増えたため、家でできることを考えるようになったという三上さんに、
在宅時間を有意義にするための試みをいくつか教えてもらいました。

「リフレッシュするために、手動のミルでコーヒーを豆から挽いて淹れています。
外を見ながらカリカリしていると香りもしてくるので落ち着きます。コーヒーの他には、土鍋で米を炊くことを覚えました。
炊飯器で炊くのも良いけど、土鍋で炊いた米は美味しいですね。
あとは、水耕栽培も始めました。部屋の中で育てるから虫もつかないし、楽なもんですよ。」

デザイン事務所のようなワークスペース。

レトロな手動式のミルはインテリアとしても様になります。

土鍋で炊いた美味しそうなお米。

週末は自然の中を散歩

休日は、パートナーと一緒に散歩やドライブをして過ごすことが多いという三上さん。

「運動不足を解消するため、なるべく週末は歩くようにしています。自然が好きだから、広い森みたいな緑の中を散歩することが多いです。
よく行く散歩道では、シラサギやカワセミなどの鳥も見かけます。やっぱり、自然の中で過ごす方が人間という感じがしますね。」

自宅から少し車を走らせると、川や土手、畑が広がるお気に入りの場所に辿り着きます。
菜の花フェスタが開催されるというその畑は、春には一面に菜の花が咲き、壮大な眺めになるそうです。

植物の栽培や散歩など、お互いに趣味を共有しながら共に暮らしているパートナーとは、5年ほど社内恋愛をした末に結婚。
三上さんが「仕事は仕事」と割り切るタイプだったからか、社内のメンバーは発表があるまで2人が付き合っていたことを知らなかったそう。

外国の絵画のような光景。中央の木の近くにはシラサギの姿も。

畑一面に咲く菜の花。

桜と菜の花が咲き乱れる。奥では菜の花フェスタが開催中。

キャンプの魅力は、不便を楽しむこと

コロナが流行する前は、会社の人や家族と頻繁にキャンプをしており、
ピースの中でも特にキャンプ好きとして知られる三上さんが、キャンプの魅力について語ってくれました。

「不便を楽しむことじゃないかな。実際、テントを立てたり撤収したりするのは面倒だし、お風呂も入れないし、虫もいっぱいいる。
唯一何が良いかと言えば、ゆっくりした時間と、不便を楽しむこと。
後は、お気に入りのキャンプアイテムをお披露目できる場でもありますね。キャンプのアイテムはいろいろ欲しくなってしまいます。」

最近は、一人でキャンプをする「ソロキャン」も流行っていますが、三上さんはソロキャンには興味はなく、
あくまでもみんなでゆっくりした時間を共有したいと言います。
地元の秩父市で、子供の頃から友達と魚をヤスで突いて焼いて食べたり、野営をしたりしていた原体験も影響しているのかも知れません。

静岡のキャンプ場。水面に映る景色が幻想的。

会社のメンバーやその家族と一緒にキャンプ。

合成したかのような美しい富士山。

ゆっくりした時間を過ごす三上さん。

健全な時間の使い方

特に何をするわけでもなく、なんとなく勿体無いからと、ついつい夜更かしをしてしまうという人は多いですが、
三上さんは「無駄に起きていない」ことを心がけています。

「無駄にだらだら起きていないで、夜は早く寝て、朝早く起きるようにしています。
22時に寝て6時に起きると、午前中が長いです。9時過ぎには、家の掃除なども全て終わった状態で活動できます。
早めに活動すれば夕方前には帰宅できるので、身体が楽です。そういう時間の使い方は大切にしていますね。」

若い頃は、毎日1時や2時に寝るのが当たり前の生活を送っていましたが、
テレビを見ていてもつまらないと思うことが増え、結婚をしてからは自然と早寝早起きの生活をするようになったそうです。
日が昇っている時間に活動するのは、人間の身体に適した健全な時間の使い方だと言えます。

笑いながら、地球と共に生きる

三上さんにとっての「幸せな暮らし方・あり方」について尋ねました。

「自然と一緒に暮らして、家族と笑っている状態です。地球と共に生きることに幸せを感じます。
だからキャンプも好きだし、散歩も好きだし。そこにお金があれば1番最高ですけどね。
お金なんてものはいくらあっても困らないので(笑)。でも、幸せな暮らしはお金ではないと思っています。」

現在も緑の多い環境で、植物に囲まれた暮らしをしている三上さんには、将来はさらに自然豊かな田舎で暮らしたいという想いがあるそうです。
社交的で、日々の暮らしを充実させるために様々な試みを積極的に行っている三上さんは、
きっとどんな場所に行っても、自然と共存しながら、周囲の人と笑いの溢れる暮らしを送れることでしょう。

三上 亮

Ryo Mikami

アートディレクター/デザイナー

美容師 → バーテンダー → テレビ局美術スタッフ → グラフィックデザイナー → WEBデザイナー → アートディレクターと多様な業界・職種を経験。『創る』というキーワードと共に人生邁進中。