Life is Peacefull vol.11
共に働くメンバーの「価値観」や「多様性」を尊重し、理解し合う、認め合う会社でありたい。
そのために、仕事での関わりだけでなく、一人一人が大切にしているプライベートの暮らし、
「モノ」「コト」「ジカン」についてもお互いにシェアしていこう。
そんな想いではじまったプロジェクト『Life is Peacefull』
vol.11は、ピースのテック&モーション隊長である櫻井の素敵なファミリーライフを見せてもらいました。
(文章:大類瑞穂 / 写真:櫻井弘幸 / 編集:藤田佐知子)
やりたいことをしないと、いつ死ぬかわからない
櫻井さんは、神戸市長田区で三人兄弟の末っ子として誕生。
祖父母もいたため甘やかされて育ち、同級生よりも年上の友達と遊ぶませた子供でした。
当時としては珍しく小学5年生でパソコンを買ってもらうなど、小さな頃から新しいことに対する興味があったそうです。
大学入学時はまさにバブル崩壊と就職氷河期の始まりで、思い描いていたキャンパスライフとは程遠く、
悶々とした気持ちで学生時代を過ごします。そんな中、大学4年時に阪神淡路大震災が発生。
震災は櫻井さんの人生の大きな転機となりました。
「震災を経験したことで『やりたいことをしないと、いつ死ぬかわからない』と思いました。
そのため、お金を貯めて映像の専門学校に通い、興味があった映像業界で働くことにしました。」
約10年間映像関連の仕事を経験した後、前社長の誘いを受けてピースに入社します。
街と自然が共存する環境で、コミュニティをつくる
新婚当時は墨田区に住んでいた櫻井さんですが、子育て環境のことを考え、現在住んでいる西武線沿線の街へと引っ越します。
自宅近くには湧き水の川が流れており、カワセミや鮎が生息。街と自然が共存しているため、子育てをするのに適した環境です。
「妻も私も東京は地元ではなく身寄りがいないので、一戸建てを持って自分たちの故郷を持ちたいという想いもありました。
今住んでいるところは昭和初期の分譲地なので、3世代で住んでいる人も多く、街がすごく落ち着いていて気に入っています。」
神戸の震災で、コミュニティの破壊を体験した櫻井さんは、落ち着いた場所で近所付き合いがある状態を目指していました。
櫻井夫婦はどちらも実家が遠方にあるため、近所におじいちゃん、おばあちゃんのような人がいて程よい交流があるのも街の魅力の1つです。
湧き水が綺麗な川。網を入れるとザリガニが採れる。
落ち着いた雰囲気の街。漫画「めぞん一刻」の舞台でもある。
3人と1匹が暮らす家
櫻井家では、櫻井さん、パートナー、長男、モチマル君の3人と1匹が暮らしています。
パートナーとの出会いは、友人に誘われた広島のイベント。初対面で家族の話もできるほど、自然体で良い関係性でした。
出会ってから広島⇔神戸、広島⇔東京の遠距離恋愛を経て、東京で結婚生活が始まり、長男を授かります。
そして、今年3歳のモチマル君は長男の弟的存在。小さな末っ子のような存在が可愛らしいと言います。
「初めはペットとして見ていましたが、今では末っ子だと思っています。猫のような性格で、呼ぶとこっちに来るんです。
寒がりだから俺が寝ている布団に潜り込んできたり、足の上にちょこんと座ったりもします。
ただ、最初に高級な餌を与えてしまったことで、それしか食べないのが悩みの種です。」
末っ子的存在のモチマル君。
櫻井さんに似て、変なものが好きだという長男。
子供と一緒に楽しむ趣味
櫻井さん自身、早くからパソコンに触れてきたこともあり、子供には小学2年生のときにパソコンを買い与えました。
動画編集をして遊んだり、YouTubeチャンネルを開設して投稿したりと、一緒に楽しんでいます。
最近では、子供と一緒に漫画の単行本を集めることにハマっていて、
感想を言い合ったり、次に何を買うか相談したりといったコミュニケーションが生まれているそう。
購入する漫画はYouTuberの意見も参考に選ぶという、なんとも現代らしい選書方法です。
そんな櫻井さんの子供に対する教育方針は、「とことんやらせること」。
「あれダメ、これダメ、ゲームは1時間まで、というように厳しく制限せず、飽きるまでとことんやらせています。
夜は遅くとも22時には寝て、やりたければ朝早く起きてやるように言っています。だから朝5時に起きていることもあり、寝不足が心配です。」
子供専用のパソコン。
子供と一緒に集めている漫画。
育てて、収穫して、料理して
「食べることにはこだわっています。食材をシンプルに、いろんな料理をして食べるのが家族の中での趣味かも。
鮮魚店で丸ごとの魚を買っておろしたり、イカを自分でばらして中のワタを生パスタに入れて作ったり、そういうのが好きです。」
食に対してこだわりのある櫻井家は、近所の農家さんから畑の一画を借りて農業体験をしています。
種まきや休日にできる範囲での世話、収穫を自分たちでするだけで、
平日は農家さんが農作物の世話をしてくれるため、かれこれ5年ほど利用していると言います。
野菜が採れ始める時期は朝に畑に赴き、収穫して持ち帰った新鮮な野菜を使って料理をします。
素材の旨みを活かすため、煮る・焼くといったシンプルな調理方法で料理をすることが多いそうです。
お酒を飲みながら、玉ねぎを弱火でとろとろと20分ほど炒めて飴色にするのが好きだと教えてくれました。
家族で畑を借りて農業体験。
甘くて最高!採れたてのトウモロコシ。
収穫した野菜で作ったパスタ。
半径2km圏内を満喫する週末
平日は仕事がある分、週末に料理や洗濯などの家事をし、家族と過ごす時間を楽しんでいるという櫻井さん。
基本的には、自宅から半径2km圏内でゆっくりとした時間を過ごします。
子供が小さい頃は、近くの川にザリガニを採りに行ったり、森にカブトムシを探しに行ったりと、自然が身近な環境を存分に満喫したそうです。
ここ最近は日曜の午前中に子供が通うスイミングに付き添い、
待っている間にプールで運動をして過ごすなど、子供の成長に合わせた週末の楽しみ方をしています。
「休みの日は近所や自宅で過ごすことが多いですが、たまにキャンプや潮干狩りなどに行きます。自然系のお出かけが中心かな。
近所に子供と幼馴染で誕生日が同じ子がいて、今年の冬はその家族と富士山周辺のキャンプへ行き、子供たちの誕生日を祝いました。
すごく寒かったけれど、空気が澄んでいて富士山と朝日が綺麗でした。」
キャンプしたときの家族写真。
努力して手に入れた大切なコミュニティ
櫻井さんは、「近所の人とのコミュニケーションを大切にしている」と語ります。
「家の中の雰囲気はもちろん、家のまわり、地域との関係性も大切。やっぱり、近所の人に自分の家族を認識されているって嬉しいです。
道を歩いていると、挨拶するような顔見知りのご近所さんがたくさんいます。
特別なことじゃないけど、そういうコミュニケーションや空間は大事にしていますね。
今まで東京の他の場所に住んでいるときは孤独感がありましたが、今は孤独感が全然ない。実家の地域みたいな感じです。」
自然豊かな場所で近所の人とも良好な関係を築く櫻井さんは、一見すると運良く偶然この環境を手にしたようにも見えますが、
自分が暮らす街で理想のコミュニティを作るべく、自ら積極的に地域のイベントに参加するなど、
櫻井さんの努力の賜物だということは言うまでもありません。
第二の故郷を作る
櫻井さんにとっての「幸せな暮らし方・あり方」について尋ねました。
「第二の故郷を自分で作っているっていうのが幸せです。
歳をとっても近所で楽しみたいので、仕事を引退したらパソコン教室とか町内会のボランティアみたいなこともやりたい。
地域の役に立ちたい気持ちはあるかな。ついでにちょっと飲み友達を作るみたいな。
町内会の定年組のおじさんたちがよくつるんで飲みに行っているんです。
歳をとると友達と飲みに行くのが難しくなってきますが、ご近所さん同士なら気軽にいけるだろうし。」
自分の生まれ育った故郷である神戸のコミュニティの喪失を経験したからこそ、
今暮らしている地域を自分たち家族の故郷にしたいという想いが強い櫻井さん。
櫻井さんが作り上げた第二の故郷は、子供にとっての故郷として受け継がれていくことでしょう。今後も櫻井さんの夢は膨らむばかりです。